ゴキ子とゴキ夫

今日仕事から帰ったら、なんと!
家の中が美しいではありませんか!

食卓の上には何もなく、
いつもてんこもりの三男の机の上にも何もなく、
きらきらと輝いている!

普段ありえないことが起こったのです。
至上初です。

帰宅して、家が汚いととてもいらいらするのです。
それが今日、ぴっかぴかでお出迎えです。

きれい・・・
・・・うれしい・・・。

静かにつぶやきました。
こういうときに大げさに褒めすぎるとしらけるし、
ここはさりげなさを装って、
淡々としたリアクションをするほうが
ヤツらの心により一層染み渡るはず。

時々子育てについて見失うことがあるけれど、
思いやりある子に育って良かった、
こんな日のために今までがあったのだわ!

少し遅れて帰宅した夫に、
今日帰ってきたら家の中がきれいになってた、すごいね、
と子ども達にも聞こえるように話しかけたら、
「ゴキ子とゴキ夫のお出迎えも、うれしかった?」
と返されたので、
「何それ?」
「え、気づかず?」
「何も。・・・?」
そこで長男が、くくくっと笑う。

どうやら、お盆休みにリラックスし過ぎた長男、
受験生だということを思い出し、
そろそろ勉強しなくちゃと思うには思うけど、
なかなか気持ちが乗り切らない。
そうだ、掃除をしよう、
良き兄を演出するために弟の机周りもきれいにしよう、
自分自身への罪悪感を母からの賞賛で清算しようと思ったのか。
そんな感じです。

掃除をしていたらゴキブリが出てきたのでしょうか。
ヤツら、思いもかけないところに他の兄弟に取られないようにと
お菓子などを隠しているのです。
だから掃除をしたらゴキブリが出てきても不思議ではない・・・。

そのゴキブリを、どうしよう?
そうだ、大好きな母の驚く顔を見てやろう、
どうせそんなことを考えたのでしょう。
そして、ただ単純にお掃除をしたというのでは気恥ずかしいから、
いたずらをしかけたのでしょう。

改めて下足場を見ると、
ありました。
二匹の瀕死のゴキブリが、仲良く頭そろえて並んでいました。

私はそこへ履物を脱ぎ捨てて、
家の中へ入ったのです。
家の中があまりにきれいになっていたので、
足元も見ずに家の中へ吸い込まれていったのです。
私からのギエーーーという悲鳴を浴びるはずだった
ゴキ子とゴキ夫は日の目も見ずに役目を終えたのです。

母のためにゴキブリを用意してくれていた息子から、
改めて母への愛を確認させられた
幸せな一日でした。

ゴキ子とゴキ夫_d0347652_22050107.jpg
今日のお弁当。
厚揚げ
ゆで卵
小松菜とじゃが芋とベーコンの炒め物
プチトマト

本当に、ヤツらはちゃんと、お弁当食べたのだろうか・・・。
まったくもって、あやしい!!!



by thuchinouta | 2017-08-16 22:07 | diary